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“AIが生み出す創作物の著作権――リスクを見極め、安全に活用するために”

最近よく耳にする「生成AIと著作権」。実際のところ、どう考えれば安心して活用できるのか。押さえておきたい要点をお伝えします。

AI作品に著作権はあるの?

AIが完全に自動で生成した文章や画像は、現行の著作権法上は「著作物」と扱われないと考えられます。つまり、そのままでは著作権は発生しません。一方で、人がプロンプトを工夫したり、生成物を取捨選択・編集・加筆するなど創作的に関与した場合は、著作物性が認められる可能性があります。判断のカギは「どれだけ人間が創作的に関与したか」です。

注意すべき2つのリスク

  • 既存作品との類似性:特定の作家名・作品名・キャラクターを想起させる指示は、表現が似通いすぎるリスクがあります。
  • 学習データとの依拠性:AIが学習した著作物の特徴を強く再現している場合、「依拠している」と見なされるおそれがあります。

実務で気をつけるポイント

  • 商用利用(広告・販売・配布)の前に、権利リスクを必ず点検してください。
  • AIの出力をそのまま使わず、人の手で編集・加筆を行い、オリジナル性を高めてください。
  • 利用しているAIサービスの規約や学習データの方針を確認してください。
  • 社内ルールや契約書に、生成AI利用時の権利帰属と禁止事項を明記してください。

法律はまだ整備途上です

公的機関による整理は示されていますが、裁判例は多くありません。今後の運用や解釈が変わる可能性を踏まえ、現段階では「安全側の設計」と「記録(プロンプトや編集履歴の保全)」をセットで進めることをおすすめします。


気になった方はお問い合わせを!

診断実践協会では、生成AIの著作権リスク診断、プロンプト設計・編集の研修、社内ルール・契約条項づくりをサポートします。

「このAI画像は広告に使える?」「契約書にはどう書けば安心?」など、具体的なご相談も歓迎です。

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